秋の花粉症と草花
「秋の花粉症」も要注意です。一般的に花粉症というとスギ花粉・ヒノキ花粉といった春の季節(4月~5月)を連想する人が多いかと思いますが、原因となる花粉は50種類以上はあって、ブタクサ(豚草)、ヨモギ、カナムグラなどの雑草やイネ科の花粉(6月から8月)が飛ぶ「秋の花粉症」にも用心しなければいけません。
すでに花粉症でお悩みの方はもちろんですが、この時期、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりして花粉症になることも考えられます。花粉にあまり接しないようにふだんから対策をとっておくことと、花粉症にかかったら病院にいって、ひどくならないように注意しなければいけません。秋の花粉症の原因となる花粉は背の低い草花です。春のスギ花粉などに較べると花粉の飛散数が少ないので、春ほどではないといわれますが、野原、道端などいたるところで見れる草花ではあります。以下が秋の花粉症の原因となる草(風媒花)です。
◆ブタクサ(豚草)・・・キク科・一年草。飛散時期は8月~10月。高さ1mくらいの雌雄同株の風媒花で野原、道端など全国的に見ることができる。日本ではスギ、ヒノキについで花粉症患者が多いとされている。アメリカではこのブタクサによる花粉症の患者がいちばん多く、約5%~15%の人が悩まされているとのデータがある。
◆ヨモギ(餅草)・・・キク科・一年草。飛散時期は8月~10月。汁物、天ぷらなどの食用、薬用としてもふだんから馴染みの深い草。灸で使うもぐさは、葉の裏にある綿毛を使ったものである。夏から秋にかけて、茎が伸び、目立たない花を咲かせる。全国いたるところで見ることができる。秋の花粉症ではブタクサについで多い。
◆カナムグラ(鉄葎)・・・アサ科・一年草。飛散時期は8月~10月。道端や野原などの日あたりの良い場所などで見ることができる。雌雄異株のつる植物で茎から葉にとげがあり、木や電柱等に絡みつく。
花粉の飛散時期や量については地域、年によって変わってきます。地域の花粉飛散状況などその年の情報を確認しましょう。秋は夏の疲れの出やすい時期なので秋の花粉症の予防をしっかりとりましょう。
秋の花粉症 症状がでたら
花粉症の4大症状とは、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみといわれています。くしゃみ、鼻水、鼻づまりはアレルギー性鼻炎、目のかゆみはアレルギー性結膜炎で、体内に入った花粉を排出しようとして症状が起こるものです。症状の程度は個人差があります。
鼻水、鼻づまりの症状がでても花粉症ではないということもあります。たとえば鼻炎や風邪などはとても似た症状です。秋の花粉症の時期は急に寒くなって風邪をひく時期でもあります。なるべく自分で判断をしないで医師に見てもらうことが大事です。
花粉症の症状が出始めた最初の頃は、鼻の粘膜の炎症の程度も軽く、早期に治療ができるため、花粉症の重症化を防ぐこともできます。前述のように鼻水・鼻づまりは風邪などでも起こる症状で紛らわしいのですが、花粉症での鼻水は風邪などの粘り気のある黄色や緑の鼻水ではなく、無色の水っぽい鼻水が出るようになります。(風邪との判別にもなります)
鼻づまりは鼻水よりもむしろ辛いかもしれません。鼻づまりになるとものごとに集中できない、夜眠れないなど生活に支障がでるからです。また、花粉が飛散する期間中はくしゃみが止まらないという人もいます。まれに喘息のような症状が出る人もいます。
次に目のかゆみですが、アレルギー性結膜炎ともいわれていて、風邪では出ない症状です。目のまわりがかゆくなり、目ヤニが出たり、涙が出たり、まぶたもはれぼったくなります。中には痛みを伴うこともあります。この他にも頭痛や倦怠感などさまざまな症状がでることもあります。
鼻の症状がひどい場合は耳鼻科、目の症状なら眼科というように症状にあわせた病院に行くと良いでしょう。もちろん内科・小児科でも診察は受けれます。花粉症の症状や鼻汁の検査、血液中の抗体を見ながら花粉症の診断が行われます。
検査は項目によりますが、アレルゲン検査で3~6千円くらいはみておきましょう。これに初診料が1,000~1,500円ぐらい。薬代は病院によってかわります。専門家(医師)に診てもらい相談しながら治療をすすめましょう。
秋の花粉症 予防と対策
秋の花粉症対策ですが、花粉が鼻、口、目などの粘膜に吸着しないようにするというのが原則です。とはいえ、花粉をまったく避けることはできませんので、花粉症にかからないための予防はしておきましょう。
秋の花粉飛散状況の地域データはスギ花粉のそれと比べて少ない感じですが、札幌から福岡までの数十箇所のデータはネット上で公開されていますし、ニュース(天気)やお住まいの地域の花粉情報もチェックされるとよいかと思います。
外出する際には、髪の毛に花粉がつかないように帽子を被ったり、吸い込まないように花粉マスクをして外から侵入する花粉をしっかりガードしましょう。目に花粉が入らないようにサングラス、花粉症対策めがねをかけると良いでしょう。また抗アレルギー剤を点眼する予防点眼も効果があります。そして帰宅したら洗顔(洗眼)、うがいをして肌についた花粉をしっかり落としましょう。
衣服についた花粉は、花粉を引き離すシートや花粉ガードスプレーが除去するのに役立ちます。衣服ならポリエステルなど化学繊維のものには花粉が付きにくく、毛織物はつきやすいです。布団干しは風があって気温の高い日に行いますが、こういう日は花粉も飛んでいたりするので、花粉付着防止加工のされた布団カバーがあればいうことはありません。
また、花粉が部屋にはいらないように窓をしめたり、カーテンなどには花粉ガードスプレー、こまめに掃除をするなどして飛散時期の室内を花粉から守ります。さらに室内の花粉などを除去する空気清浄機、掃除機は細かい微細じんを逃がさない花粉対策を考えた掃除機もあります。
最後に花粉症対策の食品にふれておきます。甜茶は花粉症対策として抗アレルギーに効果があるといわれています。甜茶の成分の甜茶ポリフェノールがヒスタミンの分泌をおさえ、花粉症などのアレルギーに良いといわれています。他にもべにふうきなど花粉症に効果があるといわれているお茶があります。
花粉症がひどくなると完治しにくいので、かかるまえにしっかり予防にこころがけて、秋の花粉症の時期を乗り越えましょう。
「秋の花粉症」も要注意です。一般的に花粉症というとスギ花粉・ヒノキ花粉といった春の季節(4月~5月)を連想する人が多いかと思いますが、原因となる花粉は50種類以上はあって、ブタクサ(豚草)、ヨモギ、カナムグラなどの雑草やイネ科の花粉(6月から8月)が飛ぶ「秋の花粉症」にも用心しなければいけません。花粉の飛散時期や量については地域、年によって変わってきます。地域の花粉飛散状況などその年の情報を確認しましょう。秋は夏の疲れの出やすい時期なので秋の花粉症の予防をしっかりとりましょう。